話題の“ノーコード(NoCode)ツール”とは？特徴と、メリット、デメリット

2021年05月31日

“ノーコード(NoCode)ツール”とは？

一般的に、ウェブサイトやアプリを作成する際、まずプログラムなどの専門知識を習得し、コードを書いて作成してきます。一通り完成するとテストをし、不具合があれば修正してからリリースされるのですが、専門知識を習得済みという前提でも、通常は完成まで数ヶ月という時間がどうしてもかかります。

それに対し、専門知識も不要、コードを書くことも不要でウェブサイトやアプリが作成できるというサービスが“ノーコードツール”です。
デザインされた多くのテンプレートからお気に入りのものを選択し、写真やテキストを挿入すれば誰でもかんたんに作成でき、そのまますぐに公開することができてしまいます。
ショッピングカートなどを用いたECサイトを作ることができるものもあり、とても充実しています。

ノーコード(NoCode)ツールのメリット

なんといってもとにかく「簡単」なこと。ウェブサイトを作る話で言えば、HTMLやCSS、JavaScript、PHPなどの専門知識がなくても完成できること。これだけでも敷居が下がるので、思い立ったらすぐできます。

簡単に作成できるなれば公開も早い！ということで「開発スピードが早い」こともメリットです。今までのように数ヶ月かかることはありません。写真素材や原稿が揃っていれば、簡単なものならその日のうちか数日後には公開できるでしょう。

次に「コストが抑えられる」こと。無料で始められるものからプランによって月々数千円程度のものまでありますが、それにしても破格です。レンタルサーバー費やサイト作成費なんてものもありません。

「簡単！」「早い！」「安い！」がノーコードツールのメリットです。

ノーコード(NoCode)ツールのデメリット

私が思う一番のデメリットは、「データのエクスポートができない」こと。もし何かしらの理由でそのプラットフォームが終了してしまうと、自分のサイトも道連れになってしまいます。互換性があるデータにエクスポートができれば引っ越しもできるので安心して利用することができるのですが、今はそれが見当たりません。これさえできれば他のデメリットは多少許せるのに…
私が知らないだけ？方法を知っていたら教えてください。

次に「カスタマイズ性、拡張性がない」こと。テンプレート式なので自然とそうなりますが、量産系の似たようなデザインになってしまうのは仕方ないですね。でも慣れて使いこなすことができると、割と柔軟なカスタマイズができるようです。

他には「大規模サイトには向かない」、「サポートがメールのみ」などが挙げられると思います。特にサポートに関しては最近は電話対応せずサイトのQ&Aかチャットボット（自動チャット）で済ますことで経費削減していると思うのですが、このツールを使いたい層にはITに詳しくない商店の店主なども少なくないと思います。そうしたユーザーにとっては相当なストレスになるのではと想像します。対策としてプラットフォーム側は、サイト作成代行を請け負う公認のパートナー制作会社を設定しているようです。

あとはもう少し表示速度が早くなってくれたら…。表示速度はGoogleも重要視している項目ですしね。

ウェブ制作はオワコン？

ノーコードツールは将来性を感じます。今デメリットと感じていることは、将来必ず解決されるでしょう。ウェブ制作という職業はオワコンでは？と言われたりもします。現段階ではまだまだ制限されたことが多く、もっと自由に、将来の拡張も見越し、かつプラットフォームに依存しないサイトを作りたいというユーザーの声に応えるには、専門の制作者が必要です。特に企業などはそうした声が多く、ノーコードツールはフリーランスや小規模小売店、イベントなどに向いているでしょう。